仕事について考えるとき、「できること」と「やりたいこと」のどちらで選んだらいいのかで迷っている人は多いものです。
必ずしも、やりたいこと=出来ることではないですからね。
やりたくても出来ないこともあるし、やりたいわけじゃないけど出来てしまうことだって意外とあるものです。
結論からいうと、「できること」を仕事にするのをおすすめします。
今日は、人材会社で責任者をしている私が自分の能力・スキルに合った仕事を選ぶべき理由について解説します。
自分の能力・スキルに合った仕事を選ぶべき理由
能力やスキルはお金に換えてナンボだから
たとえば、プログラミングや英語を身につけたいと思う人は多いでしょう。
しかし、スキルの習得にはそれなりの時間やお金や労力がかかります。
今からプログラミングを学ぶとしたら学校に通う必要があったり、独学で身につけるとしたらもっと長い時間がかかります。
英語にしたって、すぐに留学できる環境が整っていたとしても習得には最低でも1年以上はかかります。
それなら今すでに身についている能力やスキルを活用したほうが、周りに感謝されるし、自分も楽だし、はやくお金になります。
能力やスキルって、結局はお金に換えてナンボです。
誰かに貢献して感謝された分だけお金になる。
そんな能力やスキルをもうすでに身につけているってすごいことです。
例としてプログラミングと英語を挙げましたが、調理でも営業でも接客でもなんだって能力でありスキルですよね。
しかし、人はどうしても「やりたいこと」の方に気持ちを引っ張られてしまいがちです。
「やりたいこと」と「できること」に優劣はないから
やりたいことを仕事にする。
なんとも甘美な響きですよね。
やりたい仕事に就くためなら辛いことだって頑張れるでしょうし、やりがいを感じながら毎日仕事ができるなんて最高です。
だた、この「やりたいことを仕事に」という呪縛に囚われすぎてはいないでしょうか。
そもそも仕事を選ぶときに、やりがいだけで選んでいるわけではないですよね。
給与やワークライフバランスなどがバランスを取りながら成り立ってており、優先順位だって人によってちがいます。
それでも「やりたいことを仕事にする」のを諦めきれず、あえて苦しい道を進んでしまう人も少なくありません。
楽に働くことができるから
私は先程、できることを仕事にしたほうが楽だという話をしました。
それを聞いて、「楽してお金を稼ぐなんて…」とモヤモヤした気持ちになった人がいるかもしれません。
しかし、楽ってそんなに悪いことでしょうか?
楽=怠惰とは限りませんよね。
世の中には「常に成長」「意識を高く」的な風潮が溢れています。
駅のホームに立っているだけで、英会話に脱毛にダイエットに…とあらゆる広告が出されているのに気がつくと思います。
しかし、わざわざ自分でハードルを上げる必要があるかどうかは自分でじっくり考えたほうが絶対にいいです。
常に新しいことを目を向け、好奇心旺盛にいろんなことに挑戦している人は確かに素晴らしいです。
だからといって、今自分ができることで社会に貢献し、報酬を得ることが劣っているわけでは決してないはずです。
そこにあるのは、どちらを選ぶかのちがいだけです。
今自分ができることに注目し、それを社会貢献に活すことは一番無理のない自然なカタチだと思いませんか。
能力やスキルは安定しているから
人間は案外、自分自身について正しく認識できていないものです。
例えば私は自分のことを面倒見の良い姉御肌だと20年以上思っていました。
学生時代のニックネームはずっと「姐さん」でした。
しかし、あることがきっかけで「本当の私は、ビビリでトロくて、そのくせ気が短くて喧嘩っ早い」と気づいてしまったんです。
似たような話は案外よく聞くので、世の中の人が思っている「私はこういう人間だ」という認識は思っている以上にアテにならないと思っています。
その点、能力やスキルは安定しています。
昨日まで出来たことが、今日になって突然出来なくなることはないですよね。
一度取得すれば生涯有効な免許や資格がたくさんあるのが何よりの証拠です。
この世界には絶対の正解がないからこそ、変わらないものを判断基準にするのは合理的で賢い選択と言えるでしょう。
まとめ
今日は、自分の能力・スキルに合った仕事を選ぶべき理由について解説しました。
出来ることを仕事に選ぶメリット
それでも気持ちの部分に引っ張られてしまうがために、苦しい道を選んでしまったり、いつまでも欠乏感が拭えないまま過ごしている人もいるのではないでしょうか。
もちろん人間はロボットではないので、そういう一面があって当然だと思います。
ただ、一方で
という概念に囚われてしまうと実は自分がずっと苦しいままなんですよね。
自分が苦しくなくて心地よい程度の緊張感で働ける仕事を選んだっていいんです。
❝青い鳥❞は意外と自分の中にあることに気が付くかもしれませんよ。